
■個人情報収集とネットマーケティング
Consumers International(2002)の調査により、Webサイトの60%は何らかの個人情報を収集しているにもかかわらず、ほとんどのサイトが閲覧者との間に「想定を超えた使用方法」を禁じる「プライバシーポリシー」を示していないことが明らかになった。
Webサイトの閲覧者は、サイトにアクセスして「商品」を購入をする際に、消費者として自らの個人情報をサイトに登録する必要にせまられる。にもかかわらず消費者は、取引時に発生する個人情報は一過性の情報と考える傾向にあり、またサイト側は、個人の権利を侵害しているという認識をもたないままに個人情報をデータベース化し、販売促進に役立て、「商品」としてデータそのものを売却するような事態まで生んでいる。Consumers Internationalは、消費者の個人情報は消費者自身のものであり、個人情報がどのように収集され利用されているかを知る権利、あるいは知らされる権利が消費者にあると主張している。問題は、消費者には「権利意識」が薄く、サイト側には「権利侵害」の自覚が薄いことである。
日本と米国のサイトを比較すると、そのことがより一層明確になる。日本のサイトは、プライバシーポリシーがどこに明記されているのかがわかりづらく、さらに中小業者のサイトではプライバシーポリシーの明示がない場合が散見される。また、プライバシーポリシーの内容に不十分、不適切なものも多く、プライバシーポリシーそのものを知らない、すなわち消費者から信頼を得るための方法を知らないという場合もある。企業経営者は専ら、自社のリスク回避に頭がいっぱいで、ネット消費者にまで気がまわらないのが現状なのだ。
Consumers Internationalは、ネット消費者の自己防衛のために、次の5つの対策を提唱している。
1.個人情報の開示を制限すること。取引にあたり、必要最低限の情報のみ開示すること。
2.ネットショッピング用の電子メール・アカウントを保有し、プライベートアドレスと使い分けること。
3.cookieを拒絶すること。
4.個人が特定されないためのツール、匿名性を高めるツールを使用するように工夫すること。
5.消費者自身が、Webシステムについて知識を持ち、法的権利を身につけること。
■プライバシーポリシーと公共性
一般に日本では「プライバシーポリシー」の認識が薄い。しかし、ネットを介した商品売買でのトラブルや不具合を「管理」するためにも、ルールを共有化していくことが急務である。Webサイトを運営する企業はプライバシーポリシーについて学習し、消費者の権利保護に向けてサイト運営を整備していくことが必要になる。そして消費者は、プライバシーポリシーをひとつの目安にして、ネットショッピングをする際の企業選択を行いたい。
最後に、企業サイトのプライバシーポリシーの良い例を紹介しよう。
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