■06/03/29 【第11回】BS15000の取得の狙いとメリット 第1回

■ITIL導入後に欠かせない「マネージメントシステム」
 情報システムの見直しと改善のために、ITILを導入する企業が増えてきた。担当責任者としてはそこで一息つきたいところだが、ITサービスマネージメントはシステム運用の絶え間ない改善を日夜要求されるため、予断は許されない。ITILを安定的に運用し、社内外のユーザーに高いITサービスを提供し続けるためには、第三者が認める国際的な指針を理解し、ITサービスを国際規格に沿って管理運用しなければならない。BS15000は、そのような要望からITサービスマネージメント規格(英国標準)として生まれた。BS15000は英国国家標準だが、国際標準であるISO20000と同等の認証を与えられている。


 ITIL導入の目的は、ITサービスとITデリバリーの生産性の向上および長期運用コストの削減にあるが、それを受けてBS15000には、ITILを日常業務(PDCAサイクル)に沿って運用するための規則が明記されている。BS15000に沿ってITILを運用することで、プロセス管理がさらに徹底され、社内外の環境変化に迅速に対応することが可能になる。

 またBS15000の認証を受けることによって、ITサービスの高いプロセス管理と品質管理が保証され、ビジネスチャンス、パフォーマンスが画期的に拡大する。社内でも、経営・技術・営業・物流・生産現場などでのITシステムをめぐる共通の認識や思考の枠組みが作られ、部門間にあったニュアンスの違い、認識のズレを修正することもできる。これらが改善されたなら、さらに高い目標を設定し、より質の高いITサービスを提供していくことが可能になる。

■BS15000の内容と構成
 BS15000はBS15000-1(仕様)とBS15000-2(実施標準)の二部構成になっている。仕様は、ITサービスマネジメントの品質を保証し、向上させるために必須の要求事項である。また実施標準は、サービスマネジメント監査員へ品質管理に必要な手引きを提供し、組織的なサービス改善、監査に役立てられるために作られたものである。

 BS15000-1は、10項目の要求から成り立っている。(1)適用範囲 (2)用語及び定義 (3)マネジメントシステムの要求事項 (4)サービスマネジメントの計画立案及び実施 (5)新規又は変更サービスの計画立案及び実施 (6)サービスデリバリプロセス(サービスレベル管理・サービスレポート・サービス継続性及び可用性管理・ITサービスの予算管理及び会計処理・キャパシティ管理・情報セキュリティ管理) (7)関係プロセス(ビジネス関係管理・サプライヤ管理) (8)解決プロセス(インシデント管理・問題管理) (9)管理プロセス(構成管理・変更管理) (10)リリースプロセス(リリース管理)がそれに当たる。その適用範囲は、「サービスデリバリプロセス」、「リリースプロセス」、「解決プロセス」、「関係プロセス」を制御・統合する「管理プロセス」(サービスマネジメントプロセス)にわたり、ほぼITILの指定する「サービスサポート」「サービスデリバリー」の範囲に該当する。その用語および定義は、基本的にITILのものを踏襲している。

 BS15000は、まさにITサービスに関する国際的な品質管理標準であり、規格であるといえるだろう。